おばあちゃんの家

結婚するまでは、お正月には母方のおばあちゃんの家に家族揃って行かなくてはならなかった。
私は犬が怖いので、まずお座敷犬を鎖でつないでもらってから家にあがる。
そのあとはお年玉をもらうだけもらって
「早く帰ろう~~」の連呼。
いとこたちもいっぱい来ていたけれど、わたしは子供たちとは遊ばすに、大人の会話のほうに加わっていた。
でも親戚との団欒の場での、みんなの笑い声がとにかく苦手で、何かの話題でみんなが一斉に笑うその笑い声を聞くと、背筋がぞぞぞ~~~としてしまうのだ。
念願かなって、やっと帰れることになっても、
親戚の人に「駅まで車で送ってあげようか?」なんていう親切は私にとっては予想外のできごとで、
「絶対やだ~~。いつもみたいに路線バスと電車で帰る。」と拒否しまくり。
もちろん楽してタクシーなんて絶対ダメ。
車の臭いが苦手だったし、私は赤い光がこの上なく嫌いだったので、夜道でテールランプや信号の赤をみるのも嫌だった。赤い光は恐怖感が体の芯まで食い込んでくる。
お正月以外も母親はわたしを連れて、何度か実家に泊まりに行こうとしたようだったが、着くとすぐに
「帰る~帰る~」
と騒ぎまくってほとんど滞在する間もなく、帰らざるを得ない状態。
母親は不機嫌になり、なんでこう融通が利かないんだろうね?と責められる。。。がいやなもんはいやなんだからしょうがない。
それでも仕方なく何回か泊まった事がある。
一晩寝て朝ごはん。でてきた目玉焼きがいつもとちがう皿に乗っているのをみて、ぐわ~~~~んと不安感に襲われて、頭がパニック状態に陥ったのを鮮明に覚えている。
「いつものと違う・・・」
たかだかそんなもんで私の頭はどよよ~んと不安に陥るのだ。