3歳児健診

母親から伝え聞く話では、私は3歳児検診にひっかかったらしい。
何がひっかかったかといえば、ただひたすら人見知りして泣き喚いてたので。
私の小さいことは人見知りが激しくて、多分親はわたしを連れてどこへも行けないほど半端ではなかったと思う。
どこかへ連れて行かれればぐずり、母親は不機嫌になっていた。
まだ赤ちゃんの頃も、母親の実家へ連れて行かれたときにまったく泣き止まなくて、母の兄弟がつぎつぎと抱っこして誰がだっこすると一番泣き止むか、コンクール?を開くほどだったらしい。結局は、わたしの祖父がプツンと切れて、「そんなに泣くなら来るな」と追い返されたこともあったらしいけど、とにかく半端ではなかったことは確かだ。
で、3歳児健診のあと、しばらく小グループで遊ぶようなところへ通っていたみたいだった。
砂場みたいなところで砂をいじって、でもぜんぜん面白みがわかんなくて、すごーくつまらなかった記憶がかすかにある。
「ねえ。何しに来ているの?」
と母親に尋ねたら
「遊ぶ練習」
って言われた。
ふ~ん。わたしは遊ぶ練習をしなくちゃいけないのかと、とりあえず先生のいうとおりに砂をいじってみたような気がする。うろおぼえだけど。
そして、娘はなんと3歳児健診でひっかからなかった。
なんでかって、私みたいに場所見知り人見知りで泣き喚いていたので、保健師さんに何かを訴える余裕もなく、判別しようがなかったような。
とりあえず「気になることがあったら心理士の人に相談してね~」と言われたので、自ら行ってみた。
で、相談内容が
「あの~、この子、わたしの幼児期にそっくりなんですけど、この先大丈夫でしょうか?わたし学校とか通うの大変だったんですけど。」となんともまぬけな動機で相談に行ったのだった。
それでも、すぐに医療機関を勧められるわけでもなく、1年くらい心理士さんとの定期的な面談が続いた。
幼児期の娘はほんとにわたしによく似ていたので、わたしはかなりフラッシュバックに悩まされており、すっかり忘れ去っていた過去のつらかったことを娘を見るたびにずるずると思い出しては苦しんでいた。ただし、娘がどこまで異常でどこまで正常なのかがよくわからなかった。とにかく私と似ていたので、私の感覚からすると正常に見える部分が多かったからだ。
心理士さんから
「お子さんとは別人格ですから」と言われてフラッシュバックは少し落ち着いたけど、それでもやっぱり苦しんだ挙句、娘を自ら専門医のところへ連れて行くことにした。
このとき主人に「何か娘におかしいところはあると思う?」と尋ねたところ、
「特にない。困るのはパソコンをやってるのを邪魔されるくらい。」
という返事が返ってきて、とってもびっくりしたのを覚えている。
幼稚園の副園長先生から、「はじめに病院へ行くときからお父さんと一緒に行ったほうがいいよ。そうしないと無関心になっちゃうから。」とアドバイスされたので、主人にもいっしょに行ってもらった。
そこで即日「お子さんは普通ではありません。」と言われたわけなんだけど、主人にはしばらく、娘の何がどう普通じゃないのかがその場ではよくわからないみたいだった。
その当時の主治医の先生が「この状態ではお母さんは大変なので、もうちょっとお子さんの様子に興味を持ってください」と主人に言っていたのを覚えている。